pingで社内LANの応答速度を測定する手順
社内LANの速度が遅いと感じた際、pingでの速度測定が便利です。
pingはMbpsなどの数値を直接示すものではありませんが、通信の遅延やパケットロス、応答の安定性を把握できるため、社内LANの応答速度測定の初動としておすすめです。
社内LANの応答速度をpingで測定すれば、体感的な遅さの原因が端末側なのか、ネットワーク側なのかを切り分けやすくなります。特別なツールを用意せず、WindowsやmacOSなど標準環境で社内LANの速度測定を実施できる点も魅力です。
ここでは、測定前の準備からpingでの測定の実行、結果確認までの方法を、順を追って解説します。
社内LAN内の接続先IPを決める
社内LANの応答速度をpingで測定する際、まずは接続先IPアドレスを決定しましょう。
社内LANの応答速度測定をpingで正しくおこなうには、インターネット上のサーバではなく、必ず社内LAN内に存在する機器を指定する必要があります。
たとえば、ルーターの管理IP、社内サーバ、同一ネットワークに接続された別PCなどです。これらを接続先にすることで、外部回線やISPの影響を排除し、社内LAN本来の遅延や通信の安定性を把握できます。
誤って外部IPを指定すると、社内LANの速度測定なのか、回線品質の問題なのか判断がつかなくなるので注意しましょう。
pingコマンドを実行する
接続先IPアドレスが決まったら、実際にpingコマンドを実行して社内LANの応答速度と通信状態を測定します。Windowsの場合は「コマンドプロンプト」、Macの場合は「ターミナル」を起動し、以下のように入力します。
- Windowsの場合:ping 192.168.1.1
- Macの場合:ping -c 10 192.168.1.1
Windowsでは標準で連続送信されるため、数回確認したら「Ctrl+C」で停止します。Macでは「-c 10」を付けることで10回分の結果を取得することが可能です。
実行回数については、応答時間の傾向を把握するなら10~20回程度おこなうことがおすすめです。このくらいの回数実行すれば、おおよその平均値を把握でき、たまたま応答が遅かったのか、継続的に遅くなっているのかがわかるでしょう。
pingコマンドを実行すると、端末と接続先機器の間で通信がおこなわれ、その結果が画面上に表示されます。
応答時間とロスを確認する
pingの実行結果が表示されたら、社内LANの状態を判断するために応答時間(ms)とパケットロスの2点を確認します。
応答時間は、送信したパケットが相手に届いて戻ってくるまでに要した時間です。数値が小さいほど通信がスムーズであることを意味します。常に大きな数値が出る場合はネットワーク内で遅延が発生している可能性があります。
以下の応答速度の目安も参考にしてみてください。
| 平均応答時間 | 状態 |
| ~10ms | 非常に良好 |
| 10~30ms | 問題なし |
| 30~50ms | 少し遅め |
| 50ms以上 | 要確認 |
| タイムアウト | 回線・危機のトラブルの疑い |
あわせて確認したいのがパケットロスです。ping結果に「タイムアウト」や損失が表示される場合、通信が途中で途切れている状態を示します。パケットロスは体感速度の低下だけでなく、Web会議の音声途切れや業務システムの応答遅延など、業務上の支障として現れやすくなります。

pingで判明した社内LANの応答速度遅延の改善策
pingを使った社内LANの応答速度測定で、遅延やパケットロス、応答時間のばらつきが見えてきたら、次にどのように改善するかを考えていきましょう。
社内LANの速度低下は、必ずしも高価な機器の入れ替えで解決するとは限りません。pingによる社内LANの応答速度測定結果を整理すると、ネットワーク機器の設定、配線環境、通信の使われ方など、問題が集中しているポイントが見えてきます。
原因を正しく把握できれば、無駄な投資を避けつつ、効果的な対策ができるでしょう。
ここでは、pingで判明した課題に対し、実際に取り組みやすい改善策を順に解説します。
ネットワーク機器(ルーター・スイッチ)を見直す
すべての宛先に対してpingの応答時間が高止まりし、社内LANの応答速度測定の結果に大きな差が見られない場合、疑うべきはネットワーク機器そのものです。
社内LANの応答速度をpingで測定した際、遅延やロスが一貫して発生する環境では、ルーターやスイッチの処理能力が現在の通信量に追いついていない可能性があります。
とくに導入から年数が経過した機器では、内部転送性能や同時処理数が不足しがちです。加えて、ポート速度の設定不一致やQoSの誤設定が原因で、特定の通信が滞ることも少なくありません。
pingによる社内LANの応答速度測定結果をもとに、機器の仕様、稼働状況、設定内容を照合すれば、交換や再設定といった具体的な見直しポイントが見えてくるでしょう。
LANケーブル・配線経路を改善する
特定の端末だけpingの数値が悪いという結果が社内LANの応答速度測定で見えたら、物理層に目を向ける必要があります。
社内LANの応答速度をpingで測定した際、応答遅延が一部経路に集中するケースでは、LANケーブルや配線経路が通信品質に影響していることが少なくありません。
たとえば、旧規格ケーブルの使用、折れや圧迫による内部断線、電源ケーブルとの近接配線はノイズ混入の原因となります。配線が増設を重ねて複雑化している環境ほど、この影響は大きいです。
pingによる社内LANの応答速度測定結果と実際の配線状況を照合すれば、交換や引き回しの変更といった対応だけで、応答時間のばらつきが改善する可能性が高まります。
通信負荷の分散・利用ルールを検討する
時間帯によってping応答が不安定になる場合、社内LAN内部で通信負荷が集中している可能性があります。
pingによる社内LANの応答速度測定をおこなうと、業務開始直後や昼休み、終業前後に遅延が顕著になる可能性が高いです。その背景には、大容量データの一斉送信やクラウドバックアップ、オンライン会議の同時利用などが挙げられます。
こうした状況では、通信量の多い業務を時間帯ごとに分散させる、利用ルールを明確にするなどの運用改善が効果的です。
社内LANの速度測定にpingを活用すれば、施策前後の応答時間を比較でき、負荷分散の効果を定量的に把握できます。
pingと併用できる社内LANの速度測定方法
pingによる速度測定は社内LANの応答速度やパケットロスを把握するのに適していますが、実際のデータ転送速度までは測定できません。そのため、pingとほかの測定方法を併用することもおすすめです。
社内LAN内部の実効速度を確認したい場合は、ファイルの実転送テストが有効です。社内の共有フォルダや別のPCに対して、数百MB以上のファイルをコピーし、その転送時間を計測しましょう。
また、Windowsのタスクマネージャーを使えば、ネットワークのリアルタイムな転送速度を監視することも可能です。「パフォーマンス」の右上の三点リーダーをクリック、「リソースモニター」から「ネットワーク」を選択すれば、現在の送受信速度をグラフで確認できます。
これらの測定方法をpingと組み合わせれば、問題の原因がレイテンシ(通信指示を出してから、応答が返ってくるまでにかかる時間)にあるのか、帯域幅にあるのかを切り分けて考えやすくなるでしょう。

社内LANの速度測定と改善はグローランスにお任せください
社内LANの応答速度測定をpingで実施し、遅延やパケットロスが確認された場合、原因の特定や改善策の実施には、専門知識と豊富な経験が求められます。LANケーブルの規格確認、ルーターやスイッチの設定見直し、無線LAN環境の確認など、社内ネットワーク環境の改善には多岐にわたる対応が必要です。
しかし、通常業務と並行してネットワークトラブルの調査を行うことは、社内リソースの観点からも大きな負担となりがちです。
グローランスは、これまで10,000社を超えるお客様の課題に向き合い、オフィスネットワーク環境の構築から改善まで幅広く対応してきました。お客様のご要望をよく聞き、現状を正確に把握したうえで、最適な解決策をご提案いたします。
ネットワーク環境でお困りのことがございましたら、お気軽にグローランスまでご相談ください。
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