社内LANのセグメント分割が求められる理由・メリット
近年、社内ネットワークの規模拡大やリモートワークの普及に伴い、社内LANのセグメント分割が注目されています。
社内LANのセグメント分割とは、ネットワークを複数の小さな区画に分けることです。セキュリティ強化・障害対策・通信品質の向上といった、さまざまなメリットがあります。
端末数や拠点が増えると、単一のネットワーク構成では管理が煩雑になり、トラブル発生時の影響範囲も拡大します。
ここでは、社内LANのセグメント分割をすることによって得られるメリットを、詳しく見ていきましょう。
社内LANのセグメント分割によるセキュリティ強化
社内LANのセグメント分割の特筆すべきメリットの一つが、セキュリティの向上です。ネットワークを部署・用途・端末種別ごとに分離することで、通信範囲を必要最小限に制限できます。
これにより、万が一マルウェアに感染した端末が発生しても、ほかの社内LANのセグメントへの侵入を防げて、被害の拡大を抑えられます。
また、外部から不正アクセスがあった場合も、特定のセグメント内に影響を封じ込めることが可能です。
とくに機密情報を扱う部署や重要なサーバーをセグメント分割すれば、情報漏洩のリスクを最小限に抑えられるでしょう。
障害やトラブル時の影響範囲を抑えられる
ネットワーク障害や端末のトラブルが発生した際、社内LANのセグメント分割をしていない環境では、社内全体の通信が停止してしまう可能性があります。
社内LANのセグメント分割をおこなっていれば、障害が発生したセグメント内に影響を限定でき、ほかの部署は通常どおり業務を続けることが可能です。業務停止による機会損失や顧客への影響を防げれば、会社の売上や対外的な信頼性の維持にもつながるでしょう。
万が一の障害やトラブルの影響の範囲を最小限に抑えることは、事業継続性(BCP)の観点からも大きなメリットがあるといえます。
通信の安定性とパフォーマンスの改善
社内LANのセグメント分割は、ネットワークのパフォーマンス向上にも大きなメリットがあります。単一のネットワークでは、ブロードキャスト通信が全端末に届くため、端末数が増えるほど無駄なトラフィックが増加し、通信速度が低下します。
社内LANのセグメントごとに通信を分離すれば、ブロードキャストドメインが小さくなり、不要な通信を削減することが可能です。
また、特定部署で大容量データのやり取りが発生しても、他セグメントへの影響を抑えられるため、全体の通信の品質が安定します。
通信の速度が遅くなった、不安定になったなどのお悩みも、社内LANのセグメント分割によって解決する可能性があるでしょう。

社内LANのセグメント分割はどのタイミング?
社内LANのセグメント分割を検討すべきタイミングは、主に以下のケースが挙げられます。
- 端末数が大幅に増加し規模が拡大した場合
- 拠点や部署が増えて管理が難しい場合
- データの分離管理が求められる場合
- ネットワーク遅延やトラブルが頻発している場合
端末数の増加は、ブロードキャストトラフィックの増大や管理の負担につながります。ネットワークの応答速度の低下や管理の煩雑さを感じ始めたタイミングが、社内LANのセグメント分割の検討の目安です。
また、拠点や部署の拡大に伴い、アクセス制御やセキュリティポリシーが複雑になった場合も、社内LANのセグメント分割による整理がおすすめです。
個人情報保護法への対応やセキュリティ要件の強化により、機密情報を扱う部門と一般部門の分離が必要になるケースも増えています。
さらに、通信速度の低下やブロードキャストストームなどのトラブルが頻発する場合は、早急な対策としてセグメント分割の導入を検討すべきタイミングといえるでしょう。
社内LANのセグメント分割の代表的な分割方法
社内LANのセグメント分割には、いくつかの代表的な手法があります。以下の方法が代表的です。
- VLAN(Virtual LAN)による論理分割
- 物理的なネットワーク分割
それぞれの手法には特徴やメリット・デメリットがあり、企業の規模や要件に応じて最適な方法を選ぶことが大切です。
これらの手法のいずれかを選んだり、必要に応じて組み合わせて活用したりすることで、柔軟かつ効果的に社内LANのセグメント分割ができるでしょう。
以下では、各手法の詳細を解説します。
VLANによる論理分割
VLAN(Virtual LAN)は、スイッチの設定によってネットワークを分割する手法です。物理的な配線やスイッチを追加することなく、設定変更だけでネットワークを分割・変更できる点が大きなメリットです。
管理型スイッチ(レイヤー2スイッチ)でVLANを作成し、通信を分離できます。同一のVLAN番号が付与されたポート間でのみデータ通信をおこなうように設定することで、物理的には同じスイッチに接続されていても、通信を分離できます。
なお、異なるVLAN間で通信が必要な場合は、レイヤー3スイッチまたはルーターによるVLAN間ルーティングの設定が必要です。
物理的なネットワーク分割
物理的なネットワーク分割は、スイッチや配線そのものを分けることで、ネットワークを完全に独立させる手法です。
各セグメントが物理的に分離されるため、高いセキュリティレベルと明確な分離性を確保できます。構成が視覚的にわかりやすく、トラブルシューティングも容易です。
一方で、スイッチや配線の追加によるコストが増加したり、後からの変更や拡張には物理作業が必要となったりするため、柔軟性に欠ける可能性があります。
ネットワークの規模や部署の数が増えるほど、物理的な機器や配線の管理が煩雑になる点にも注意が必要です。

社内LANセグメント分割はグローランスにご相談ください
社内LANのセグメント分割は、セキュリティ強化や安定性の向上に効果的ですが、適切な設計と構築には専門知識が必要です。
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